先日は、3月にようやく1年生の娘のクラスで絵本の読み聞かせができたことについて書きましたが、
今日はその同じ3月、2年生のクラスで読まれていた絵本をご紹介したいと思います。
春の季節絵本、新学年への進級、クラス替えなど、いろいろなテーマがある時期ですが、
さて、2年生ではどんな絵本が読まれていたのでしょうか?
- もう、おおきいから なかないよ
- なにができるかな?
- さくら
- ハートのはっぱ かたばみ
- フルーツパフェを ちゅうもんしました
- あける
- なぞかけどうじょう
- アヒルだってば!ウサギでしょ!
- すきなこと にがてなこと
- おわりに
もう、おおきいから なかないよ
(文:ケイト・クライス/絵:M・サラ・クライス/訳:福本友美子/徳間書店)
もうすぐ5歳になるうさぎくん。ママと相談して、誕生日のお祝いにパーティーを開くことにしました。
うさぎくんはこう宣言します。
「ぼく、もうおおきくなったから、なくのはやめる。そんなの、あかちゃんのすることだもの!」
そして、「もうおおきくて、なかないこ」だけを招待しようと、友達を訪ねていきます。
でも、りすも、ねこも、馬でさえも「ないてしまうから行けない」と言うのです。
不安になって帰宅したうさぎくんに、ママは静かにこう伝えます。
「ママだって泣くことがあるのよ」
「ママも!?」とびっくりしたうさぎくんは、いろいろ質問を始めます。
泣く理由はさまざまで、大きくなっても泣くことがある――
そんなメッセージが、やさしく描かれています。
自分たちの幼い頃の思い出をヒントに、絵と文を分担して絵本を作っているそうです。
部屋を一緒にしていた姉妹ならではの、ほっこりしたやり取りが想像できますね。
個人的には、りすちゃんと馬さんが泣くシーンがかわいらしくて特にお気に入り!
スモーキーな色合いや、温かみとユーモアのある絵のタッチも魅力です。
親子で安心して楽しめて、読後に笑顔がこぼれるような1冊です。
![もう、おおきいからなかないよ [ ケイト・クリス ] もう、おおきいからなかないよ [ ケイト・クリス ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/5664/9784198635664.jpg?_ex=128x128)
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なにができるかな?
(作:駒井京子/料理:ワタナベマキ/演出:植田まほ子/主婦と生活社)
「なにができるかな?」
お米、のり、鮭、梅干し、塩……ページをめくると答えが登場!
「おにぎり!」
いつも食べている料理が、どんな材料からできているのかが楽しくわかる食育絵本です。
巻末には、料理家・ワタナベマキさんによるレシピも掲載。
お子さんと一緒に、ぜひ作ってみてくださいね。
![なにができるかな? [ 植田 まほ子 ] なにができるかな? [ 植田 まほ子 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/2035/9784391162035_1_2.jpg?_ex=128x128)
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さくら
お花見といえば桜。日本人にとって最も身近な木のひとつですが、
実は、桜の一年の姿ってあまり知られていないかもしれません。
花が散って葉桜になると、小さなサクランボが実り、
夏には虫たちで賑わい、秋は紅葉し、冬には葉を落とす。
枝先の小さな蕾が、また春を待っています。
リズム感のある文と、長年の観察に基づく緻密な絵が美しい1冊。
桜の生命の営みをじっくり感じてみてください。
![さくら (かがくのとも絵本) [ 長谷川摂子 ] さくら (かがくのとも絵本) [ 長谷川摂子 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/4951/9784834024951.jpg?_ex=128x128)
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ハートのはっぱ かたばみ
(作:多田多恵子/絵:広野多珂子/福音館書店)
身近だけれど見過ごされがちな植物「かたばみ」。
太陽の光に合わせて、葉や花を閉じたり開いたりする面白い生態を持っています。
3つに分かれたハート形の葉っぱが特徴で、
絵本ではその姿がわかりやすく、親しみやすく描かれています。
子どもにも大人にも、気軽に楽しめる1冊です。
フルーツパフェを ちゅうもんしました
(作・絵: 岡田 よしたか、出版社: PHP研究所)
ナンセンス絵本の名手・岡田よしたかさんによる、ユーモアたっぷりの“わすれんぼう絵本”。
ヨージさんは喫茶店で大好きなフルーツパフェを注文しました。ところが、食べようとしたその時……
「あっ、そうや!」
突然用事を思い出したヨージさんは、「すぐ戻るから!」とお店を出てしまいます。
キャベツとゴーヤーを買いに八百屋さんへ行き、「あっ、わすれてた」。
郵便局で小包を出そうとしたら、「あっ、そうや」。
次々と用事を思い出してはあちこちへ飛び回るヨージさん。
そのたびに出てくる「あっ、そうや!」「あっ、わすれてた」のリズムがクセになります。
大人も子どもも「あるある!」とうなずきたくなる忘れん坊ぶりが、とにかく笑えて共感度満点。
最後、ヨージさんはちゃんとフルーツパフェにたどり着けるのか!?
読んでいるうちに、うっかり者の愛おしさが感じられる、にぎやかで楽しい一冊です。
あける
(作・絵:はらぺこめがね/佼成出版社)
お重、どんぶり、土鍋…
ふたが閉まっていて中が見えないと、つい「あけたく」なりますよね。
「さあ、あけよう!」というかけ声とともにページをめくると、
うな重、ちゃんこ鍋…どーん!と中身が登場!
人気ユニット・はらぺこめがねの「おいしい絵本」第3弾。
これまでの『あげる』『かける』も楽しかったので、このシリーズは揃えたくなります!
![あける [ はらぺこめがね ] あける [ はらぺこめがね ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/9044/9784333029044_1_3.jpg?_ex=128x128)
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以下の記事で、このシリーズ紹介しています!
なぞかけどうじょう
「トランプとかけて、のこぎりととく――その心は…?」
江戸時代から伝わる言葉遊び「なぞかけ」。
落語でもおなじみの、言葉のひらめきとユーモアが楽しい絵本です。
同音異義語の感覚や発想力も育めて、言葉の世界がぐんと広がります。
こういう絵本、子どもも大人も大好きですよね。私も大好きです!
![なぞかけどうじょう [ 中川ひろたか/大島妙子 ] なぞかけどうじょう [ 中川ひろたか/大島妙子 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/2890/9784323072890.jpg?_ex=128x128)
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アヒルだってば!ウサギでしょ!
(作:エイミー・K・ローゼンタール/絵:トム・リヒテンヘルド/サンマーク出版)
アヒル?ウサギ?
どちらにも見える「だまし絵」を題材にした、ユニークな1冊。
主人公たちが言い争ううちに、問題の生き物は逃げ出してしまい…
「同じものを見ても、人によって見え方は違う」というメッセージが込められています。
今江祥智さんによるユーモアたっぷりの訳も魅力です。
まるで漫才のような掛け合いが楽しくて、忘れられない絵本になりますよ。
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すきなこと にがてなこと
(作:新井洋行/絵:嶽まいこ/くもん出版)
得意なことがあれば、苦手なこともある。
それは、子どもも大人も、みんな一緒です。
登場する子どもたちは、お互いの苦手を補い合い、得意なことを活かし合います。
国を越えた多様性や共生もテーマに含まれています。
「苦手」を無理に克服しようとするのではなく、
誰かの「得意」と支え合えばいい。
そんな、やさしくて前向きな考え方を丁寧に伝えてくれる絵本です。
![すきなこと にがてなこと [ 新井洋行 ] すきなこと にがてなこと [ 新井洋行 ]](https://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/8539/9784774328539.jpg?_ex=128x128)
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おわりに
今回紹介した絵本の中には、自分では選ばなそうな本もたくさんありました。
挑戦したい気持ちはあるけれど、
「うちの子にはまだ早いかな?」「反応がイマイチだったらどうしよう…」と
少しハードルが高く感じる絵本も、正直あります。
でも本当は、そんなこと気にせず、図書館でさっと借りて読んでみればいいんですよね。
最近はバタバタしていたので、
ちょっと時間をつくって、図書館でのんびり過ごす時間をまた持ちたいなあと思いました。